多分、世の中はクリスマス一色なんでしょう。
なぜ『多分』と書いたかと言うと、ここではクリスマスの『クの字』も感じられないからです。
すっかり茶色に変わった山の木々と、毎年恒例の大量の落ち葉があるだけです。
そして2ストの甲高いエンジン音とオイルの焼ける匂い。
これで一体どうやってクリスマスを感じろというのでしょう。
想像と妄想を駆使してもクリスマスを感じることは、到底無理です。
都内のデパートのショーウィンドウには、華やかなクリスマスのディスプレイが、これでもか!
という程されていることだと思います。否が応でも、クリスマスを意識せずにはいられない
空間がそこにはあるのです。そんな物を目にすれば、老若男女も「あぁ~クリスマスだね」と
なってきます。そこまではOKです。
結婚して10数年、奥さんに愛情が無いわけではないが、クリスマスプレゼントって感じでも
ないだろう、と思っている旦那衆は多いはずですが、そんなディスプレイを見たりしたら、世の
奥さん方もヘンな精神状態になってくるというもんです。
パパからクリスマスプレゼントもらってもいいわよね。ていうか、最近パパはクリスマスプレゼントも
くれてないじゃん。ちょっと私のこと、何だと思ってんのかしら!冗談じゃないわよ!私だって女よ!!
ほほぉ~、先方もずいぶん大きく出てきたもんじゃないですか。
クリスマス、クリスマスって、お前は修道院卒業か! サンタの末裔なのか!
日本のクリスマスは、完全に宗教から離れた年末のただイベントですから、そんなものはディズニー
ランドで手をつないで歩くことに、喜びを感じる若いカップルに任せていればいいんです。
後は子供のために、それっぽい感じの演出をやってあげればいいんです。
夫婦間ではなしです。
最近はTVか何かでナヨナヨ旦那が「ボクは毎年妻にクリスマスプレゼントを買っていますよ」とか言ったり
するのも大迷惑ですし、気持ち悪いです。
そういう旦那に限って、キャバ通いしているか、浮気しているようなヤツなんです。
間違いなくロクなヤツじゃありません。我々の敵です。
ここで唯一クリスマスを感じるのは、ラジオから流れるクリスマスソングです。
ちなみにクリスマスソングは、大体11月14日くらいから流れます。
色んなクリスマスソングが流れますが、一番多いのは山下達郎の「クリスマス・イブ」です。
♪雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう
これ箱根に泊まってたら一大事ですよ。
ウォウォ、と言ってる場合じゃないですよ。
絶対に車で下まで戻ることは不可能です。
慌ててくださいよ。
おうちに帰れませんよ。
そして僕は途方に暮れるです。
大沢誉志幸ですか?
でも、内心ちょっとだけ浮かれているボクがいます。